インコプフ

自己承認欲求と作文欲求の結晶

『新世界より 上』

 

新世界より (上)

新世界より (上)

 

 

 

前から気になっていた

大学の図書館でたまたま見付けて借りて2ヶ月

教育実習もおわってやっと読めた!

 

ハリーポッターもそうだけど

ファンタジーっていかにその世界観を想像させるかにかかってるのかな

っておもった。

 

その際に、現実から離れたまったくの創作では想像しにくいし、

説明ばかりでは現実に戻されちゃうし、

そういうのが難しいのかなーと。

 

 

 

その意味では、この本はすごくびみょうなラインをいっている。

 

 

 

設定が未来だからしょうがないんだけれども、

ちょっと現代の感覚によってきたな...とおもうときがたまにある。

 

でも次の展開では不可思議な未来の世界のはなしに戻す。

 

未来への説明は、その役を入れることで、物語仕立てで引き込みながら一気に行う。

 

 

また、それに加えて、

だからこそ、その作品の努力を最大限に楽しむためにも、

さいごの材料は自分の想像力であるべきである、とおもった。

 

例えば、『ハリーポッター』では、ハリーと言えばもう、

ダニエル・ラドクリフしか思い浮かばない。

 

この本もアニメ化されているため、同じことが起こるおそれがある。

 

ミノシロもバケネズミも風船犬も、自分だけのものであるべきなのかとおもう。

 

 

 

『下』も作者がしたであろう工夫を感じつつ、

たくさん考えながら、

頭の中にもう一つの世界を作って、楽しみたい。