『ゼロ』
弟が持っていたので借りて読んでみた。
評価は ★★☆☆☆
ホリエモンは自分の中のイメージでは なんだかすごいけどズルして捕まっちゃったひと という感じだった。
もちろんいまでは、そのすごさの意味もなんとなくわかるけど、その当時は(ホリエモンが活躍していたときが何年前なのかわからないけど)テレビでよく取り上げられているのを見ていただけであった。
この本は、そんなホリエモンの半生をなぞりながら特徴的な体験談をもとに持論を主張していくというものである。
前半は家族の様子を含む幼少期から書かれ、小中高大学と失敗も含めて赤裸々に書こうとされている。
本書の中で繰り返し、「今までは合理化を重んじ、自分を理解してもらうことをおろそかにしてきた」という風なことが述べられていたので、それがこの構成の意図になるんだと思う。
ただ、(よって、 ?)ホリエモンに興味を持っている人でない限り、半分より前の部分はどうでもよい他人の半生であり、読み物としては退屈なものになっていた。
また後半も、自分の体験をもとに繰り返し同じことが述べられていた。
イベント会場で積極的に話をしようとするのか、会場の隅で傍観者になるのか。
いずれも取るに足らない、些細なことだ。
しかし僕は、あらゆる人の一生とは、こうした小さな選択の積み重ねによって決まってくるのだと思っている。
(『ゼロ』 P99)
最も伝えていことはかなり絞られているのでそれも当たり前なのだが、読み物としてみたときには少し不満だなという印象だった。
だけど啓蒙本としてみれば、わかりやすい言葉にわかりやすい例(体験談)が用いられているので、とてもよいと感じた。
繰り返し伝えようとしていた箇所、刺激を受けた箇所を引用しておきます。
突き抜けられる人と、そうでない人の違いは、次の一点に尽きる。
物事を「できない理由」から考えるのか、それとも「できる理由」から考えるのか。それだけだ。突き抜けられるかどうかは能力の差ではなく、意識の差なのである。
もしあなたが「やりたいことが見つからない」と悩んでいるのなら、まずは「できっこない」という心のフタを外していこう。何事も「できる!」という前提に立って、そこから「できる理由」を考えていくのだ。
(『ゼロ』 P134)
ですよね。肝に銘じます。
ストイックにひとつの道を極める必要なんてない。やりたいことは全部やる。節操がないとか一貫性がないとか批判されようと。全部やりきる。僕はそうして生きてきた。
なぜなら、人は「ここでいいや。」と満足してしまった瞬間、思考停止に突入してしまうのだ。
(『ゼロ』 P154)
思考停止 ほど自分では気がつきにくくて恐ろしいものはない。
いま、なかなか一歩を踏み出せないでいる人は、孤独や寂しさへの耐性が足りないのではないだろうか。少しでも寂しくなったら、すぐに誰かに頼る。(中略)
友達は大事だ。家族も大事だ。でも、ひとりで孤独を受け止められる強さを持ってこそ、真の自立を果たすことができるのである。
(『ゼロ』 P175)
これはずっと思っていること。ただただ自分とのみ向き合う孤独はとても大切ですよね。
成功したければ挑戦すること。
挑戦して、全力で走り抜けること。
その全力疾走のことを、人は努力と呼ぶ。
(『ゼロ』 P187)
挑戦、全力、足りていない部分です。
ぼんやりと物思いにふけっているとき、ひとりで道を歩いているとき、電気を消して眠る前。突如として「僕は、死ぬんだ」「この世から消えてしまうんだ」という恐怖に襲われる。まるで発作を起こしたかのように、頭を抱えて「ウワーッ」と唸り声を上げる。
(『ゼロ P204)
最後のこれに関しては、「全力で生きていればこういう発作もなくなる」といった文脈で語られているのですが、この発作、自分も高校のときからやたら来るのでおやっと思い、引用しました。
一体なんなんだろう。
以上です。
自分自身、ひとつ目標を達成し、7月7日のきょうからはまた新しい挑戦が始まります。
その時々でひとつのことに対して全力で取り組んで、それを節操なく広げていけたらいい
いま、なにか記事のようなものを書く仕事に挑戦しようかとも考えているので、なにかあったら教えてください。
ではー
*引用中の強調は本文と同じです。