自分と向き合う尾道紀行(空き家活用編)
元を辿れば、2年前の初めてのヒッチハイク。
1台目がなかなか捕まらなくて場所を変え文言を変え
やっと山陽自動車道に入ったあとの何台目かの車だった。
明らかに年代の違う男女。
介護の職に付いているらしいが2人して平日に道後温泉を目指しているという。
その人たちが言っていた
「尾道はいいよ。山間のまちで静かで。今度来たら行ってみな。」
という言葉がなぜかずっと引っかかっていた。
大学のゼミで空き家調査と活用が始まる。
先進事例として真っ先に名が出たのは
毎日毎日追われるようにする就職活動。
さいきんご無沙汰だった1人旅。
予約は夜行バスに乗る2日前のお昼。
なにかを振り切るように決めた。
泊まったのはここ
まずサイトがカッコいい
ここに泊まるために行ったと言っても過言ではないくらい、
ネットサーフィン時から興味津々。
それは実際に行ってみても同じ。
すごくいい感じ。
おもてはあくびカフェー
横のほそながーい通路(『あなご』の由来)を抜けると
旅人の集う場が開ける
この建物を含め、
ここ尾道の数々の空き家をセルフリノベーションして
ものの見事に復活させているのが
そのお手伝いをしている人とかなわけで、
直にみて、このデザイン性、アイデア、それを形にしてしまう力
っていうのは本当にすごいなあと
立ちすくんでしまう。
その再生の過程を含めた全容は
つるけんたろうさんの『0円で空き家をもらって東京脱出!』に
とても詳しくおもしろくかつわかりやすく、描写されています。
この作品のファンとしては、
実際に作中に出てくるひとたちにお会いできるというのは
ちょっと感激をしたりします。
他の再生物件も
ガウディハウスと呼ばれるところや
三軒家アパートメント
北村洋品店など
たくさんあります。
現在もまた新たな物件を手がけているということで
忙しそうに働いていました。
「空き家再生しよう!」と意気込んではや数ヶ月。
物件はどうしよう。デザインはどうしよう。継続性がない。資金は?????
ただただ机上で悩んではイヤになり悩んではろくに向き合っていなかった間に
こんなにも多くの空き家を再生させ、
観光地「尾道」の負を再生させているひとたちがいる、
という事実はズバズバっと心に刺さりました。
ひとの姿だけはなく、再生された空き家や
発掘されて活用されている昔のモノモノがマブシイ!輝いている!
NPOメンバーの方も忙しいところを
このへっぴり腰学生にお話を聞かせてくれて
活動や運営について見るだけではなく聞くこともできた。
夜は2つ上のひとが始めたカフェにもお邪魔させてもらった。
漠然と、オトナになったらやりたいなとおもっていた世界が
そこにはふつーに広がっていた。
確かな実感を得て活き活きとしているひとたちがいて、
自分の考え方の狭さに気が付いた。
どうしたことか。
誰に言われるでもなく、勝手に選択肢を狭めていただけだった。
びびっているだけだった。